クリーニングデイ大会議 vol.3 レポート
(2017.02.18@飯田橋・茜夜 & 全国6会場)

久しぶりの開催となった3回目の「クリーニングデイ大会議」。東京・飯田橋のサテライト会場を起点にオンラインで6会場とつなぎ、 クリーニングデイ開催にあたってのアイディア交換をメインに行なわれました。 東京会場でもオンラインでも、開催経験のある方と次回開催を検討している方が混ざって参加されました。 東京会場では映像上映をするはずが、急にプロジェクターの調子が悪くなってしまったので、 それぞれ、クリーニングデイとの関わり、今日参加した理由など、ゆったりと自己紹介をしていきました どんな方々が集まったか写真で説明したいところですが、プロジェクターが使えなくなったパニックから写真撮影をすっかり忘れました。
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※写真は茜夜さんで、この日のためにご用意頂いた「春のこつまみ」です。(茜夜さんのFacebook pageより)

いよいよオンライン会議スタート!全国8会場=福岡・玉島・大阪・鎌倉(稲村ヶ崎・材木座)・横須賀・津軽・札幌の開催報告に、 次回開催を検討している神戸と西会津の方々も参加されました。 第1回の時はスカイプでつないでも、場の共有が出来ませんでしたが、今回は参加会場全員の顔をお互いに見ながら話が出来たので、数段良いものとなりました。

西からということで、トップバッターはクリーニングデイ福岡・古賀さん!

「昨年の5月と8月に、自分の活動(Click Coffee Works)を生かした コーヒーグッズのアップサイクルを、コーヒー屋さんや企業に協力して貰って実施しました。 8月には1,000点ほどのグッズが集まってどうなるかと思いましたが、100人以上の方がいらして好評でした。 それをきっかけに、お客さんとコーヒー屋さんの交流が生まれたのがいい流れでした。 またクリーニングデイのプラットフォーム(ポスターやタグ)が使いやすくて、周りにプレゼンしやすかったと思います。 クリーニングデイをコーヒーグッズのイメージで固定化しないように、11月に事務局とワークショップを行い、実現可能なアイディアがいくつか出てきました。 次回の5月には、福岡のものづくりを生かして、それぞれのものづくりから出た不用品を合わせたワークショップをやろうと思っています。 色んなところで、周りの人にクリーニングデイのことを話続けていたら、後から思い出して貰ってアイディアが出てきたりしているので、 自分のサイズから広げて、次回はちょっとだけ欲ばったクリーニングデイにするつもりです」
とにかく言いふらした!というパワーが、次の新たなクリーニングデイにつながっていて、頼もしいです! クリーニングデイをやりたいなぁと思ったら、先ず誰かに話してみるのはすごくアリですね。

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続いて、岡山・玉島で#2から開催しているIDEA R LAB・大月さん。
「廃材を使ったクリエイティブリユースをやっています。廃材を収集・分類・ストックしたマテリアル・ライブラリーがあるので、それを上手に活かして、 アクセサリー作りなどのワークショップをしてますし、クリーニングデイもそれに絡めていこうと思っています」
クリーニングデイ立ち上げ時からお世話になっている大月さんとは、今後の企みでもご一緒していきます。

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次は大阪・ソルトバレー芦原橋さんで開催した中山さんからの報告です。
「アップサイクルをテーマにしたイベントスペースのビル「ソルトバレー芦原橋」が作られたので、クリーニングデイにぴったりだと思い、 オーナーさんにご連絡して開催が実現しました。当日は(写真のような)様々なワークショップが行われ、 大阪の家具屋さんが乗ってくれて、自分が持ってきた古い布で椅子を作るサービスもありました。 オーナーさんの「ビル全館でやるぞ!」の一声で大変なことに。笑。レンタル料・集客のプレッシャーがかかりました。 ワークショップは盛況でしたが、売上としては厳しいところもあったので、今日のフィードバックと共に今後のことをオーナーさんと話し合うつもりです」
先鋭的な素敵な場なので、これからもクリーニングデイを続けていけると嬉しいなと。知り合いのいない大阪で企画してくれた中山さん、応援します!!

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大阪から急に飛んで、クリーニングデイ横須賀・椎名さんです。
ヨコスカママナビ」というママ向けのコミュニテイを作っていて、2013年から物々交換のリユース活動を続けてきました。 クリーニングデイを知り、アップサイクルってすごい!と思い、昨年5月に初めて開催しました。元々コミュ二ティスペースとしてお借りしていた 工務店さんの廃材を利用してワークショップを行いました。8月も他の工務店さんのスペースで、使わなくなった雨樋で流しそうめんをしたり、 壁紙でヘアゴムを作ったりしました。手伝ってくれるスタッフもボランティアだったので、企業さんから協賛をもらい、スペースを借りて廃材を貰う代わりに、 地元の人を集客して、企業をPRするようにしています。地元のタウンニュースにもフィンランド発のイベントという新しさから2回掲載して貰い、 地元のラジオにも出演しました。1回目よりも2回目の方がママたちに関心を持って貰えたので、次回以降も楽しみです」
#4の逗子でのクリーニングデイがきっかけで、横須賀にも広がったと聞き、人の伝播力に驚きました。企業さんとの協賛など、他の会場にも参考になると思います。

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続いて、鎌倉・稲村が崎の鎌田さん。
「2011年の東日本大震災をきっかけに、海の近くにみんなで小屋を建てて、農と食とコミュ二ティをキーワードとしたうねりを作りたく、 そこを拠点としているのが「みんなの稲村プロジェクト」です。 1回目はコーヒーを飲みながら、波の音を聞きながら、モノに想いを乗っけた物々交換をまったりと行ない、 2回目は石窯でピザを作ったり、体験型のクリーニングデイを行いました。 ローカルフード・地域分散という形が少しずつ広がれば、そして、基本的にはみんなが楽しくなる活動を、と思っています」

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同じ鎌倉ということで、材木座・亀時間さんで開催している事務局から。
「鎌倉で立ち上げた時から、クリーニングデイが私がやっているイベントになっていくことが悩みだったので、鎌倉に根付いた活動ができる場所を探していました。 そこで出会ったのが、築90年の古民家ゲストハウス・亀時間さん。時間貸しはしていないところなので、オーナーさんにじっくり話をして、 クリーニングデイの活動に賛同して頂いたので、実現しました。場所を持っていない人は、こういった活動にあった場所を探して、 熱意を伝えてみることで、場とも交流できる楽しみがあると思います。」

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かなり北上して、クリーニングデイ津軽・梶浦さんより。
「過去4回開催しました。最初の2回はこじんまりでしたが、昨年は市から活動スタートを支援する助成金を貰ったので、会場費と広告費に使って、 地域の人が集まるショッピングセンターで開催しました。写真にあるような、廃材や津軽特産の材料を使った様々なワークショップを実施しました。 なるべく多くの人に体験して貰おうと当日参加型のフリーマーケットもやりました。次回はこれをメインにしていこうと思っています」
先ずはクリーニングデイの認知アップを目指し、4回目は700人くらいの来場者があったというクリーニングデイ津軽さん。 「フィンランドのクリーニングデイの賑やかさをどう実現できるか。そのために出店者にルールを作った方がいいのか」などが継続に向けての課題とか。 次の助成金に合わせたプログラムも考えつつ、になると思いますが、文化が違うのでそのまま持ってくるのは難しいと思った フィンランドのクリーニングデイに近い形が津軽で実現されていったら、本当に楽しみです。

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最後に、#2から最多開催を誇る札幌の永井さんからの報告です。
「整理収納アドバイザーとして活動しており、モノを片付けてスッキリするだけでいいのかな、というところから、クリーニングデイの活動を始めました。 #2から様々な形でクリーニングデイを開催しており、大きな会場でやったこともありました。 その時は余りに大き過ぎて、次の人に使って欲しいというより、家の中のモノを放出するためのイベントになってしまったことに違和感を感じて、 写真のように、#6ではクリーニングデイ札幌&アラウンドとして、クリーニングデイのモノを通じたコミュニケーションを大切に、地元でのつながりも見つけられる小さなカフェなどを会場としてやりました。 色んな会場をまわれるように5会場で1週間程実施し、内容は各会場にお任せでやりました。#2で実施した物々交換は、闇雲にモノを持ってきて貰うのではなく、 アイテムを絞って参加してもらいました。ちゃんと欲しい人のところに渡っていく、次の使い手さんが見える良さを感じ、原点となっています」
sapporo_1 「3R推進・北海道大会に参加し、クリーニングデイのPRを行いました。エコワークショップを行ったり、 クリーニングデイについて説明するトークもやったりしたところ、このイベントに来た北海道の他地域の方が開催に興味を持ってくれたので、 じわりじわりと北海道全域に広げていき、無理のない形で、これからも細く長く活動していきたいと思います」
開催経験豊富な方ならでは、そして、クリーニングデイがしっかりと「自分ごと」になっていることに、嬉しくなりました。

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今度は、次回開催を検討している方からの質問に、各会場から答えて頂きました。
Q1:物々交換のモノを絞った方がいいのか?
A1:
◎何を持って行ったらいいのか分からないので、絞った方が参加しやすい。
◎アップサイクルは、大事にしていたモノの価値を伝えていくことなので、絞っていた方が次の人にも伝わる。
◎タグにメッセージが書かれているので、もし残ってしまっても、また想いがつながり機会として次回に出していいと思う。
◎絞っておかないと、交換しづらい・売りづらい・破損したモノなどが集まる可能性がある。ある程度カテゴリーやルールを決めた方が、集まりやすい。 しかし、自分でいきなりルールを決めず、冒険として一度やってみて、次にそれを生かすのもアリだと思う。やってみないと分からない。

ここで、破損したモノの話が出たので、大月さんから、穴が空いたモノを持ってきて貰って、繕いをみんなでやることも提案されました。 そんなリペアカフェもクリーニングデイのプログラムとして定着して欲しいです。

Q2:物々交換はモノとモノだけ?お金は介在するのか?
A2:
◎ママ向けのモノを1点持ち込みで5点持ち帰りにしている。対象が絞られているので、そこでモノを介した交流が生まれていたりする。 モノが余りすぎた時には海外に寄付する場所に持っていくこともある。
◎絵本の交換会をすると、絵本を持ってきてくれる子供より、ぷらりと来て持って帰る子供の方が圧倒的に多い。 その場合は、活動協賛金募金箱を置いて、任意の金額を親に募金して貰う。

Q3:アップサイクルのワークショップの価格帯は?
A3:
◎材料費がかかっていないので、無料。
◎廃材を使うと材料費がかかることにならないから、有料にしていいのか疑問が残る。
◎無料だと無料のものと思われるので、有料500円にして、それ以上の満足感が得られるものを提供している。
◎ちゃんとした講師がいる場合は、講師料が払えるくらいの価格設定をする。

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続いて、次回クリーニングデイ開催者を対象とした「フィンランド交流プロジェクト」の説明を行いました。こちらは実験的な試みなので、 今回は対象者を限定しています。次回開催を検討している方で、こちらにご興味ある方には個別にご説明しますので、 cleaningday@cleaningday.jpまでご連絡ください。

様々な不手際もありましたが、無事終了しました。 スカイプでのオンライン会議は想像以上につながった感があり、楽しい時間となりました。
次回開催を検討している西会津芸術村さんから 「うちはアップサイクルしないと生きていけないようなところなので、クリーニングデイが、アップサイクルの知恵を高齢者から教えて貰って、 大切な伝統や習慣などを若い人たちに引き継ぎでいく場の、一つの表現になれば」という話があり、 その地域ならではの、日本が本来持っているものが生かされる、また新たな形のクリーニングデイが生まれてくる期待を感じました。 それぞれの会場が、ユニークな地域性を生かしたクリーニングデイを、地域の人たちと一緒に考えて形にすることが、細く長く続けていく近道だと信じていますが、 今回の開催事例報告の中で、正にそれを目の当たりにすることが出来て、事務局としても刺激的で、且つ原点に立ち戻り、身が引き締まるような想いがしました。 ご参加者頂いた皆様、ありがとうございました!

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